
【PowerPoint】簡単に読みやすいスライドを作るコツ10選(後編)
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「プレゼンあるからパワポよろしく!」
などなど,会社や大学で言われることもあるかもしれません.
中学や高校の授業でPowerPointの使い方は学んだけど「良いスライド」ってどうやって作ればいいの…?
今回のテーマは「スライド作成のコツ(後編)」です.
目次
1. 前編では
前編ではモニターとスクリーンの違いや縦横比などの「スライド作成前に考えること」や
「スライドづくりに使える時短テク」をご紹介しました!
2. スライドづくりのコツ5選
前編でもお伝えした通り,後編は所謂「デザイン」的な部分になります.
もちろんこれにすべて従わないといけないわけではありませんが,
デザインはアートではなく,個性を出すべきは中身であってスライドの見た目ではないことを理解しておいてくださいね……
(読みづらくなったら本末転倒です!!)
そんなわけでデザイン作業のコツの基本を押さえておきましょう!
コツ6:中央揃えからの卒業
私は依頼されてWeb制作をすることが多いのですが,
Webデザインでも難しい分野として「余白とレイアウト」があります.
特に中央揃えは非常に難しく,上下左右にかなり大きな余白がないと非常に読みづらくなってしまいます.
スライドづくりに関して中央揃えを使ってもよいのは
- 一番最初のタイトルページのタイトル
- 画像のみしか置かないページがあれば,その画像
- 「ご清聴ありがとうございました」や「Thank you for listening!」
だけです.
それ以外で中央揃えを使うと非常に読みづらくなるのでやめましょう.
左揃えのみを使ってください.
(各ページのタイトルも左揃えです!)
コツ7:2種類のフォント
…とか言って4種類ご紹介するわけなんですが,
パワーポイントで使う…というか,パソコンで普段使用するフォントには大きく分けて2種類あります!
おそらく多くの人が見たり聞いたりしたことがあると思うのですが,
日本語のフォントといえば「明朝体」と「ゴシック体」ですね!
簡単に言いますと
明朝体は「うろこ」と呼ばれる,文字の端々に現れる「癖」というか「飾り」があります.
また,文字は全体的に細身で,細い線と太い線の差があります.
これに対し,ゴシック体はうろこがなく,全体的に太めで
ほとんどの線の幅が等しいです.
ちなみに,英文の場合は
うろこがあるものをSerif体,
うろこがないものをSans-Serif体と呼びます.
で,この明朝体とゴシック体ですが,
具体的にスライドのどの部分にどう使うかですよね!
フォントを考えるときは
可読性,視認性を考えます.
可読性とは「文章を読むときの読みやすさ」,
視認性とは「離れたところから見たときの見やすさ」と考えてください.
ということで
基本的にはタイトルや見出しにはゴシック体,
長い本文には明朝体を使います.
…と,
教わるんです.学校ではね...
ここが本日一番のポイントです.
スライドには,
見出し以外書く必要はありません.
本文は,
あなたが話す文章です.
そう,つまり
明朝体を使う場面は基本的にありません!!
(引用文などでどうしても長い文章を書くときは別として)
スライドに長い文章を書くことはありません.
あなたが話す各トピックのポイントとなる部分や強調しておきたい点だけを箇条書きで書くくらいのイメージでいいのです.
スライドにすべて書いてしまって,
それをただ読むだけのプレゼンではあなたが話している意味がありません.
あなたが話すことを理解するきっかけとしてテキストや図を使うのです.
コツ8:文字の強調
よくある場面として,あるワードを強調したい!ということがあるでしょう.
強調する方法をいくつかあげてみます.
- 太字にする
- 文字のサイズを大きくする
- 下線を引く
- 色を変える
- 背景色を変える
この中で好きな物を組み合わせていくのですが,
大切なのは「ルールを決める」ことと「使いすぎない」ということです.
ルールを決める,というのは
「ポジティブな言葉を強調するときは赤太字にしよう」
「覚えておいてほしい用語は下線を引こう」
といったものです.
このようにしてルールを決めておくと,見ている人もあなたがどういう意味で強調しているのかを感覚的に理解できるようになります.
使いすぎない,というのは
強調する方法を重ねすぎないという意味です.
重ねれば重ねるほど可読性が下がって読みづらくなるため
強調を重ねたいのであれば2種類くらいまでにとどめることをお勧めします.
コツ9:印刷されることを意識する
スライドは事前に,または後日に配布資料として印刷されたりすることもしばしば.
そうなるとひとつ困ったことが起きるわけです.
そうです,
印刷物ではアニメーションが使えません
ということで
アニメーションに頼ったスライドは作るべからず.
グループ化やフォント,正しい強調の方法を見につけ
図を使ったりあなたが身振り手振りで説明したりすれば
アニメーションが0でもちゃんと伝わります.
この際割り切って,アニメーションは使わずにスライドを作りましょう.
コツ10:インデックス番号をつける
発表者はもちろん話の流れがわかっていますが,
聴衆はその話を初めて聞くことになる場合がほとんどです.
そのため
「この話は前の話とは別なんだな」
「この話と次の話は同じトピックなんだな」
ということが理解できる工夫をすると聞き手は理解しやすくなります.
たとえば次のような構成を考えてみましょう.
- メインテーマは「猫のかわいさ」
- トピックは「子ねこ」「怒っている猫」「はさまっている猫」
- トピックごとにそれぞれ猫A, 猫B, 猫Cに関するスライド
そうすると一番簡潔なのは
- タイトルページ
- 子ねこ 猫A
- 子ねこ 猫B
- 子ねこ 猫C
- 怒っている猫 猫A
- 怒っている猫 猫B
- …
- まとめ
というようになります.
この場合,タイトルを少し工夫するだけで読み手の理解を促すことができるんです.
- タイトルページ
- 1. 子ねこ 猫A (1/3)
- 1. 子ねこ 猫B (2/3)
- 1. 子ねこ 猫C (3/3)
- 2. 怒っている猫 猫A (1/3)
- 2. 怒っている猫 猫B (2/3)
- …
- 4. まとめ
今は箇条書きを併用しているため大変みづらいですが,
このようにトピックの番号を頭につけ,終わりに現在のスライドがそのトピック全体のどのあたりなのかというナビゲーションをつけておくと
タイトルを見ただけで前後のページとの関連があるのかないのかを瞬時に理解できます.
このように,スライド内だけでなく
スライド間の関係性にも注目したデザインが大切になってきます.
3. まとめ
というわけで2回に渡ってPowerPointに関するスライド作成のコツをご紹介しました!
デザイン的な部分なのでもちろんこの基本を押さえたら好きにアレンジしてもらえればいいかと思います!
(でも,中身を伝えることを第一においてくださいね!)
また,
こちらの記事でもご紹介しましたが,PowerPointでは改行と改段落が区別されます.
箇条書きベースになることも多いので区別して使いましょう!
